先週に引き続き、CFOの方にご協力頂いたアンケートを元に記事を作成しました。
もし記事が皆様にとって価値のある情報だ、と感じて頂いた際にはぜひシェアして頂けますと、次回のモチベーションになりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
今回はYukiko Fujii様 (CFO @ MM Capital Partners)に下記についてお話して頂いています。
自己紹介
CFOの役割とは
それぞれの理想とするCFO像
CFOになるまでの道のり
それでは最後の記事です。下記ご覧ください。
****----------------
自己紹介をお願いいたします。
藤井夕貴子、と申します。大学院卒業後、総合商社の丸紅㈱に入社。財務部を経て、インフラ全般を取り扱う営業本部へ異動し、途中海外駐在を経験したのち、2019年4月より現在の海外インフラファンドを運営するMM Capital Partners㈱へ出向しており、約500億円のインフラファンドレイズ、同ファンドの運営、投資後のアセット管理、MM Capital Partners㈱自体の運営・管理、等を行っています。
【藤井様にとって理想のCFOとは】
現在進行形でCFOとして活躍されていますが、そんな藤井様が目指している、または理想としているCFOの姿・マインドとは何ですか?
“CFO”と聞いて真っ先に思い出されるのが、オーストラリアへ駐在した際に出向先の現地企業でCFOをされていた女性です。CFOという役職と直接リンクしていないかと思いますが、彼女は何事に対しても常にポジティブな思考を持ち、どれだけ困難な状況に直面しても、それを寧ろ楽しむくらいの余裕を見せながら(実際のところは異なるかもしれませんが)解決策を考え、それを強いリーダーシップを発揮しながらやり切ります。また、常に周りで共に働く者に対する気配りやencourageも忘れておらず、私を含め周囲の関係者から“彼女に任せれば何とかなる”という信頼感を持たれていた彼女の姿は私の理想とする姿と思っています。
目指す、もしくは理想とするCFOになるために、具体的にはどんなことを日々されていますか?
目指す姿は先程お伝えしたものですが、そのようなパフォーマンスに至るまでには幅広い知識の習得を日々心掛け、日々変化するマーケットや多様なリスクを含めた周辺環境全般に対して柔軟に対応出来るようなレジリエンスを身に付けたいとは考えています。また、私は“人”が好きなので、出来る限り、様々な方にお会いして直接話したいと思っています。人と話すことで、新たな学びになることが多く、何よりも私も頑張ろうという自身のエネルギーへ繋がることが多いからです。ここ1年半程度は対面でお会いするのは難しい時期が続きましたが、今後は状況が許せば、徐々に対面でお話する機会を増やしていければと考えています。
今までCFOになられるまでに色々なご経験されてきていますが、MM Capital PartnersでCFOをやるにあたって、今までと違うチャレンジはなんですか?
海外のインフラ事業の世界と、そこにまだアクセスする機会が少ない国内やアジア圏の資金・投資家を正しく繋げることが最大のチャレンジであり、求められる役割と認識しています。ファンドビジネスに関与する以前はインフラ事業側を見て当該事業・セクターへの知見の積み上げ、ネットワーク拡充などに集中していましたが、現在運営しているインフラファンドはそうしたインフラの世界と投資家との架け橋、またはプラットフォームと考えています。その先には、持続可能な社会の実現にインフラ整備という観点から貢献するという使命があるように感じています。
藤井様が CFOとして楽しんでいること、また辛いことはなんですか?
“CFO”という立場自体を楽しんでいます。こうした立場や役職が人をつくる、という言葉を信じていますので、CFOであることの責任感や緊張感によって自身が更に努力し、成長する過程を一つ一つ楽しみたいと思います。
辛いと感じることは特にありません。CFOという立場で仕事をする中で多少辛いこともあるかもしれませんが、それも“想定の範囲内”と捉えることで解消されているのかもしれません。また、周りの人々に恵まれていることもそう思える一つの大きな理由と考えています。
【藤井様がCFOになるまでの道のり】
藤井様のキャリアのスタートはAssociateだったと思いますが、その頃からCFOになりたいという目標はありましたか?いつ頃からどのようなイメージでCFOへの道が見えてきたのでしょうか?
私のキャリアのスタートは、出向元の丸紅㈱となりますが、当時はお客様へ何かしらの価値ある提案を出せる、頼りになるパートナーとして信頼されるような存在になりたいという漠然とした目標のみで、CFOというキャリアは特に目指してはいませんでした。現在でも、私自身は”CFO”というポジションに特別な拘りはなく、求められる私の役割に対して付けて頂いた最も適したポジションがCFO、ということに過ぎないという感覚です。
CFOになるために今までのキャリアで意識されていたこと、大切にしていたこと等ありますか?
幅広いCFOという業務の中で全ての細かい資料やデータ等まで全てを細かく見ることが難しくなりますので、物事の進め方でも数字でも何に対してもですが、何らかの“違和感”を察知することが重要と考えています。こうした感覚は直感というよりは、それまでの経験や習慣から身につくものと考えますので、結果論ですが、これまであらゆる物事に対して表面的に捉えるのではなく、本質的に捉えるようにする、数字については出てきた結果の意味を理解し、レベル感を把握することなどを大切にしてきたことがプラスに影響しているかなと思うことはあります。
もし藤井様がキャリアのスタートに戻れたとして、今と同じキャリアを歩みますか?それともこうしておけばよかった、ということはありますか?理由も添えて教えてください。
30代で海外駐在をしていますが、3年という短期間で終わってしまったので、20代からもっと活発に海外へ出て、より多くの経験を出来ていたら、もっと視野を拡げられたのではないか、より人としての厚みが増したのではないかな、と思います。
****----------------
みなさん、いかがでしたでしょうか?
同じCFOといっても、ひとりひとり全く違っていて、3週に渡ってとても勉強になるご意見お聞きできました。
藤井様のように ”目標とする誰か” に出会うことができたのは、人が好きで、積極的に誰かから学ぶ機会を大切にされてきた藤井様だからできたことなのかもしれません。
キャリアのご相談はhisato@focuscoregroup.comまで。