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さらに新しい生活様式はビジネスを再び激変させるのか?

さらに新しい生活様式はビジネスを再び激変させるのか?

8ヶ月前 by Reili Sweet
Lauren Mancke A Oc7 Ts Lb1o8 Unsplash

COVID-19の流行から日本のみならず世界の常識が大きく様変わりしてから、3年ほどが経過しました。紆余曲折や大きな反発がありながらも、多くの人がこれを受け入れ、新しい生活様式(ニューノーマル)として受け入れているのではないでしょうか。その通念が、また新しく変更されたことは記憶に新しいでしょう。新たな常識が取り入れられ、社会に浸透していくこと自体は珍しい現象ではありません。過去にはスマートフォンの普及により従来の携帯電話(ガラケー)が早足で廃れていったり、各社がキャッシュレス決済を選択肢の一つとして、まるでポイントカードを作るように導入したりしました。こうして作られる常識はまたいずれ取って代わられることも必然であり、感染症対策もその一つとして、2023年3月(ちょうどこれを書いている頃です!)にルールの改訂がありました。屋内でのマスク着用義務がなくなったり、イベントでの声出しが少しずつ解禁されたり、などです。ビジネスパーソンとしては、これが日本のビジネスにどう影響してくるか、という点に注目しますよね。私もそうです。今回はこの問題をじっくり考えていくことにしましょう。

ビジネス的に、新しい生活様式が取り入れられて躍進的に変化したのは、言うまでもなく「在宅ワーク」の存在です。日本では新たに「ワーケーション」といった造語(ワークとバケーションが合体した言葉。温泉旅館や遊園地などの行楽地で仕事を行うこと)が生まれたり、コワーキングスペースが都内各所に誕生したり、物理的なオフィスの必要性について考えられたり、オンライン空間やVRへの注目が集まったりしました。これらは全て感染症対策として「密」の状態を避け、感染リスクを減らすための試みです。効果があったかどうかはともかくとして、企業がそのような勤務を可能な限り推進したため、オフィスの外からオンラインで作業するための効率はグッと上がりました。これは日本におけるCOVID-19の警戒レベルが引き下げられても続くことと思います。というのも、これにより「誰もがオンラインでコミュニケーションが取れるだけの知識と経験」がつき、離れた場所で会議に参加するのは、もはや当然になったからです。対面でなければいけない仕事や、物理的に同じ空間にいることで作業速度や効率が加速する仕事はもちろんあります。それでも一つの選択肢として「オンライン会議」や「在宅ワーク」は残るでしょうし、それが新たな常識として根付き、今後も続くことは容易に想像できることです。仕事は100%オフィスで、という企業ももちろんあるでしょう。熱意のある社員を採用し一致団結したり、社外秘の情報を頻繁に扱うのであればその方がリスク管理的には正解といえます。しかし例えば「オフィスという空間の費用を削減する」「遠く離れた人でも積極的に採用できる」というメリットは打ち消せないので、企業や企業のリーダーは社風や業務内容に合わせて在宅か出勤か、はたまたそのハイブリッドなのかを適宜選んでいきたいですね。

新しい生活様式として大きく目立ったのは、仕事・プライベート関係なく着用が必須となったマスクの存在ですね。日本では花粉症のシーズンやインフルエンザの予防などでマスクはもとより非常に馴染みのあるものですが、アメリカなどではマスクは重大な感染症を煩い死に瀕しているか、そうでなければ衛生上必須な医療従事者や食品管理者などに限定されていました。日本ではマスクの着用義務が自然なものとして受け入れられた、ということですね。しかしCOVID-19の警戒レベル引き下げにより、マスクの着用は個人の判断に委ねられることになりました。ビジネスにおいても、同じルールが適用されるのは当然として、では「マスクを着用していた方がマナー的に良いのか?」という疑問が浮上しますね。多くの人は変化を苦手とします。極端に嫌うことは少なくても、快く思わない場合も多々あるでしょう。だからといって、そこで必ず自分もマスクをつけなければならない、ということはありません。もちろん、これを書いている今は花粉症シーズン真っ只中で、感染症関係なくマスクをつけている人が多いでしょうし、これを読んでいるあなたもマスクをつけているかと思います。とはいえ、口元がマスクで隠れていては声が通りづらかったり、表情がわかりづらかったりということがあるかもしれません。その際は軽い飲食を提供する環境でミーティングをしたり、いっそのこと「マスクを外しても大丈夫ですか?」と聞いてみたりしても良いかもしれません。特に後者は会話のきっかけを作ると同時に、相手も少し息苦しさを感じていたら、自然と外しても良いですよ、という空気を作るのでおすすめです。