
日本では、有力な候補者を見つけることは戦いの半分にも過ぎません。真の課題は何か? それは、オファーを出すまで候補者を惹きつけ続け、予算のうちに彼らを勝ち取ることです。
企業は面接の日程を調整したり、社内の関係者を巻き込んだり、チームを調整したりするのに何週間もかけることがありますが、最後の段階になって、他社からのオファーを受けた候補者を失ってしまうことがよくあります。候補者は、時に2、3社から同時にオファーを受けていることすらあります。
そんな経験ありませんか?
日本のシニアレベル人材のプールは小さく、候補者、特にバイリンガルやエグゼクティブレベルの人たちは、複数の会社で同時に面接を受けています。3~5個の選考が並行していることも珍しくありません。
では、候補者を勝ち取るために、競争力を保ち、予算を超過しないようにするにはどうすればよいのでしょうか?
実践可能で効果的な3つの戦略をご紹介しましょう:
1. 強力で明確なオファーを出す
ケチになっても、順応的すぎてもいけません。そのポジションに対し、市場ではどれくらいの給与が支払われているかを把握し、お金だけでなく、価値と尊敬を反映したオファーを用意しましょう。市場価値を知りたければ、当社の給与ガイドを参照するか、信頼できる採用パートナーに相談してください。
すべての競合他社に対して、円単位で給与を一致させることはできないかもしれませんが、しっかりと考えられたパッケージ(基本給+ボーナス+福利厚生+柔軟性+役職+活躍の場)が、単に給料を上げるよりも効果的に候補者を惹きつけます。
また、タイミングも重要です。プロセスの遅延がオファーを台無しにすることだってあります。候補者があなたの会社で2回目の面接を終えた頃、すでに他社からオファーを受けているかもしれません。
2. 面接プロセスを簡素化する
優秀な候補者は、6回の面接や複雑すぎる採用プロセスに時間をかける余裕はありません。
最初のコンタクトから、面接のステップ、タイムライン、関与する人を明確に伝えましょう。期待値を設定し、組織的で決断力があり、相手の時間を尊重していることを、面接の日時を設定する段階から明確にしましょう。
社内では、関係者との調整を早期に行うことが重要です。候補者のプロフィール、面接のステップ、評価基準について、候補者に会う前に同意を得ましょう。
3. 会社とその将来性をアピールする
面接は双方向において発生している採用プロセスです。あなたも面接されているのです。
採用担当者が、なぜその会社で働くのが好きなのか、チームの雰囲気、会社が向かっている方向について話せる準備ができていることをしっかりと確認しておく必要があります。企業文化、柔軟性、グローバル本社へのアクセス、キャリア成長、影響力などの”機会”を売り込むことを恐れないでください。
もしそれほど有名ではないブランド名や控えめな報酬パッケージを提供しているのであれば、ストーリーや会社で働く人々で勝負する必要があります。そして、時にはそれが最も重要なことだったりします。
ボーナスアイディア:採用コストのカバー
採用は単に候補者を見つけるだけではなく、採用プロセスへの投資が実を結ぶようにすることだとよく言われます。ゲームの後半で候補者を失うと、単に採用を逃すだけでなく、時間、エネルギー、そして勢いという見えざるコストを食ってしまうのです。
適切な採用パートナーは、単に候補者を見つけるだけではなく、候補者を獲得する手助けをしてくれます。採用のコストをカバーし、失うコストを避けるお手伝いをしてくれるのです。
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